【インタビュー】何を食べるかではなく、誰と食べるか。by PIPELINE株式会社代表取締役 安田幸司さん

  1. コラム

食べることは、どんな人でも一日に幾度かは必ず行うこと。だからこそ、人それぞれの、考え、想い、法則があるはずなのだ。

Farm to Office Kobe のサービスを導入してくださった経営者に、「あなたにとって食べることって何ですか?」とインタビューしました。


神戸の中心地、三宮駅から山の手に坂を登っていくと、広がる北野エリア。異人館やギャラリー、レトロなビル、多国籍なレストランが個性豊かに並んでいる。異人館通りと名付けられた通りに入ると、木とガラスのドアが見える。知らない人なら、カフェと間違って入ってしまうかもしれない、そのドアには「PIPELINE」と書かれている。webやグラフィックデザインを手がける、PIPELINE株式会社のオフィスへの入り口である。

中に入れば、真っ先に目に飛び込んでくるのは大きなグリーン。カフェテーブルが並び、周りには本棚や、天井にはトムディクソンや北欧の照明、壁にはアート作品も飾られている。その奥、広々としたキッチンカウンターにPIPELINE 代表の安田さんがいらっしゃった。ひとしきり挨拶を終えると、安田さんは、「さあどうぞ」と淹れたてのカプチーノを差し出してくださった。本当にカフェみたい。

PIPELINE株式会社は、前職でWEBプロデューサーとして企業のブランディングを経験してきた安田さんが、若いデザイナー数名とともに、公的機関から企業、学校、ショップまで様々な業種のWEB制作やインターネット広告を手掛ける会社。現在は、音声や動画コンテンツ制作にも力をいれ、さらには今後はアートの分野も視野に入れているんです、と今度オフィスで開催するアーティストの展示を見せて下さった。

会社の紹介だけではなく、これからの構想や、注目しているアーティスト、北野での地域との関わり方など、話題がたえない安田さん。そんな安田さんにとって、「食べること」って何でしょう?お話を伺った。


社長だけがこだわっても仕方がない。

安田:社長をやっていると、オーガニックなものを食べて、マラソンして、みたいなイメージで見られることがありますが、実は僕はそういうこだわりはないんです。社長だけこだわっていても意味がないとも思っていますしね。何を食べるか、には正直あまり興味はないけれど、大事にしているのは、「誰と食べるか」なんです。だから、僕は社員みんなで一緒に食事をすることは大事にしているんです。

ーーでも最近は若い人が会社の飲み会を嫌がるとも聞きますが?

ちょっと飲み会でもしようってなったら拘束時間が長い。3時間はかかりますもんね。だから嫌がる気持ちはわかります。

昔のこの業界は会社に泊まって仕事するのが格好良かったような時代もありました。でも、それだと3年も続かない人が多かったのも事実です。だから、僕自身も会社自体もこれまでの働き方を変えようと思いました。

ちょうど世間でも働き方改革とかブラック企業とかいうワードが出てきだして潮目が変わってきた時期です。だからうちの会社では今は18時には全員が仕事を終えるようにしています。

飲み会はオフィスでコンパクトに。

ーーえ!それはなかなかできないことですよね。

安田:そうかもしれませんね。でもせっかく早く終っても、飲み会で拘束時間が長ければ、意味がないですよね。だからといって、一緒に食事をすることも大事にしたい。そこで、うちの会社は、仕事終わりにオフィスで飲み会をすることにしています。ここでみんなで一緒に食べ物を囲んでさくっと飲んで、7時には帰る。そうしたら、飲み屋までの移動時間くらいで飲めるでしょ?出来るだけ早く、家族のもとに帰してあげたいんです。

お客様もご招待して飲み会。社長はエプロンでキッチンに。

でも、飲み会は大事だと思っているから1,2週間に一度は必ず開催します。やっぱり一緒にご飯を食べてお酒を飲みながらの方が話が弾みますよね。

ーーそこではどんなお話をされているんでしょう?

安田:大体、仕事の話ですね。さらに15時にも毎日、30分のお茶ミーティングしてるんです。みんなバラバラに仕事をしているので、その情報の共有とかもお茶やお酒を飲みながらできます。

北野という地域で循環をつくりたい。

安田:あと食べ物に唯一こだわっているとしたら、北野という地域のお店のものを食べること。飲み会を開くときは、みんなが仕事している間に僕が近所のお店で材料を買ってきて準備したり、あとは地域のお客さんの店から出前をとったりしています。

この前はロゴデザインを注文してくれたスムージー屋さんに出張で来てもらって、スムージーパーティーを開きました。どうしても外で飲み会をするときも、北野のお店を利用します。できるだけ北野で循環できるように、というのは意識しています。せっかく北野で仕事しているんですもんね。

パーティーも地域のお店にケータリングしてもらう。

時間は短く、密度は濃く。

結局、僕が食べることで大事にしているのは、できるだけコンパクトに、時間は短く、密度は濃く、みんなで一緒にご飯を食べて飲むこと。そして北野で循環させる。これだけは、これからもずっと大事にしていきたいと思っています。


インタビューの間、座ることなく、ずっとキッチンに立ってお話をして下さった安田さん。社員の皆さんによると、「飲み会では社長はエプロンをしてずっとキッチンに立っているんです」とのこと。ご自身が大事にされている、「一緒に食べる」を実践するべく、手間を厭わず動き回る姿が、社員の皆さんやお客様に一番伝わっているのかもしれません。

PIPELINE株式会社
www.pipe-line.biz

(写真・文章:編集部 桂知秋)

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